紫色の藤の花、とても色鮮やかできれいですね。
でも、藤の花を庭に植えてはいけないと言われます。
藤の花を庭に植える際の慎重さを理由とする見方があります。
そこで藤の花を庭に植えていけない理由を調べてみました。
藤の花を庭に植えてはいけない理由
藤の花を庭に植えてはいけない理由が複数あります。
① 藤の花を庭に植えない理由のひとつは、「病気との関連」
「不治の病」を想起させるということです。言葉「藤(ふじ)」には、「不治(ふじ)の病」という語感が含まれており、「不治の病」は、完全に治癒できない病気を指します。
これが理由で、昔の日本では藤の花を庭に植えると、不治の病にかかるという迷信が広がりました。この迷信は現代でも続いています。
②藤の花を庭に植えない理由「家運の低下」
藤の花は、その優美な姿勢から多くの人々が庭に植えたいと思う花のひとつです。
しかし、昔の人々は、この花の垂れ下がる形状を「家運の低下」と解釈していました。そのため、藤の花を庭に植えることが、家族の健康や経済に悪い影響を及ぼすと信じられていたのです。
③藤の花を庭に植えない理由「緊縛の印象」
藤の花は他の木の幹や藤棚にからみつきながら成長する姿が特徴で、その様子は「ギュッと締め上げている」ように見えるため、昔から縁起が悪いと考えられてきました。
さらに、藤のツルが他の植物を圧迫することもあり、藤を庭に植える場合、周囲の植物に十分なスペースを確保する必要があります。
ただし、藤のツルを巧みに活かすことで、美しい藤棚を作り上げることもできます。このような藤棚は、夏の日差しを遮り、涼しい空間を提供してくれます。
④藤の花を庭に植えない理由「広範囲に根を張る」
藤の花を庭に植えると、その根がかなり広い範囲に及ぶことがあります。
藤の根が家の基礎を損傷する例や、根が絡まって床が崩れたという報告も存在します。近くの公園でも、藤棚の下のタイルが根の成長によって持ち上げられている事例があります。
藤の根は勢力強く成長するため、その力を無視できません。
特に、建物の基礎や床下などの強固な構造に近い場所に植えると、藤の根が損傷を与えたり、支えを圧迫したりする可能性があるでしょう。
⑤藤の花を庭に植えない理由「ツルの取り外しが難しい」
藤の花は、場所によっては巻き付く場所が不足することがあり、雨樋やベランダの足場などにツルを絡ませることもあります。
成長が進むと、ツルを取り外すことが難しくなる場合があり、特に柔らかいプラスチック製の雨樋では、ツルが力を込めて絡むことによって損傷するおそれがあります。
また、家の壁に絡みついて傷つけたり汚れたりすることもあります。
⑥藤の花を庭に植えない理由「花言葉にネガティブな意味もある」
藤の花は一般的には優しさ、歓迎、忠実などの肯定的な花言葉で知られていますが、一部の人々には藤の花に関連付けられるネガティブな花言葉も存在します。
たとえば、「恋に酔う」や「決して離れない」といった花言葉は、一方的な愛情からストーカー的な人物を想像させる可能性があります。
また、藤の木のツルが他の木に絡みついて離れようとしない様子から、「執着心が強い」や「束縛される」といった花言葉も存在します。
⑦藤の花を庭に植えない理由「花が咲かない可能性」
鉢植えで育てていた藤の花を庭に植えると、一時的に花が咲かないことがあります。
これは、藤が広い土地に植えられた場合、木の成長方向にエネルギーを使うためです。藤の花を楽しむ人にとっては、一時的に花が咲かないことは残念なことかもしれません。
藤の花が縁起が良いとされる理由2つ
藤の花を植えることで、縁起が良いと解釈されるケースもあります。その2つを紹介します。
- 長寿命 藤の花は非常に長寿命な樹木です。一部の藤の木は1000年以上の樹齢を持ち、国内最古の藤の木である牛島の藤(埼玉県春日部市)は、樹齢が1200年以上にもなります。このように、藤の花は非常に長寿であり、長寿や健康に縁起が良いとされています。そのため、長寿や健康を願う人々にとって、藤の花は良い選択肢となります。
- 不死を連想させる 藤の花に使用される漢字「藤(ふじ)」は、「不死(ふし)」を連想させることがあります。ここでの「不死」とは、永遠に死なないことを意味します。ただし、「藤」には「不治の病」という印象もあるため、縁起が悪いと考えることもあります。
藤の花を庭に植える方法
藤の花を庭に植える方法について、以下で紹介します。
- 鉢植えにする もし庭が狭い場合、地植えは難しいかもしれません。しかし、鉢植えで藤の花を育てることができます。鉢植えにすることで、藤の成長を制御しやすくなり、植物の管理も簡単になります。また、害虫や病気から植物を守るのも容易です。
- 家から適切な距離を取る 藤の花を植える場所を選ぶ際、家から適切な距離を保つことが大切です。藤のツルが雨樋やエアコンのパイプに絡みつくと、問題が生じる可能性があるためです。また、藤の根が成長し、家の基礎に損傷を与えることも考えられます。庭の一角に植えることをお勧めします。
- 藤棚を設置する 藤の花はツルを伸ばして成長するため、巻きつく場所が必要です。しかし、他の木や柵に絡みつくと、問題を引き起こすことがあります。そのため、藤棚を設置することを検討してみてください。藤棚は、藤のツルが美しく巻きつけるための構造物であり、藤の花を見事に演出するのに役立ちます。
一般家庭では鉢植えがお勧めです。